プログラミングは現在とても注目されている技術です。しかし「プログラミングがどのようなものなのかよくわからない」という方も少なくないでしょう。
プログラミングを学習すれば、論理的思考が身についたり就職・転職に活かせたりとメリットがたくさんあります。
また近年は小、中学校でプログラミングが必修化されました。今後10年、20年先を見据えたときには、ビジネスパーソンにとって必須スキルになることも予測できます。
この記事ではプログラミングの定義や概念をわかりやすくお伝えしています。プログラミングで何ができるのか、学習すればどんなよいことがあるのかについても解説しています。この記事をきっかけに、プログラミングに興味を持っていただければ幸いです。
- プログラミングがどのようなものかわかる
- プログラミングを学ぶメリットがつかめる
- プログラミングを使う職業の種類がわかる
- プログラミングでできることがわかる
- プログラミングの学び方を理解できる
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目次
プログラミングの定義とは？役割をわかりやすく解説
プログラミングとは「コンピュータが行う処理の指示書を作ること」を指します。そして処理の指示書のことを「プログラム」といいます。
コンピュータは人間のように自分で考えて行動することができません。そのためプログラマーやエンジニアがプログラムを作りコンピュータに読み込ませることで、初めて処理を行えるようになるのです。
しかしプログラミングを経験したことのない方であれば、なかなかイメージがつきにくいかもしれません。実は誰しも経験したことがあるであろう、運動会や卒業式のような学校行事のプログラムと本質的には同じものです。
- プログラマーがコンピュータに行わせたい処理をコードで書く
- コンピュータは書かれたコードの内容に沿って処理を実行する
上記の流れを学校行事のプログラムに置き換えると、以下のようになります。
- 学校の先生が当日の流れを組み立てて、日本語でプログラム表を作る
- 生徒はプログラム表に書かれている内容に沿って行動する
プログラマーを学校の先生に、コードを日本語に、コンピュータを生徒に置き換えて考えるとイメージしやすくなるかと思います。
身近なプログラム
プログラムの身近な例としては、以下のようなものが挙げられます。
①炊飯器
あらかじめ入力した時間に合わせてお米が炊ける
②自動車
アクセルやブレーキを踏むと、速度メーターが変化して現在の速度を示す
③ATM
自分の口座から他の口座へと、操作画面で入力したとおりに送金が実行される
以上のように「（ユーザーが）Aをしたときに（コンピュータが）Bをする」という動きが、プログラムによりコンピュータに指示されます。
プログラミングを学ぶ3つのメリット
プログラミングを学習することには、以下のようなメリットがあります。
- 論理的思考が身につく
- コンピュータへの理解が深まる
- 就職や転職に活かせる
論理的思考が身につく
プログラミングを行うときには、「どのようにすれば自分の想定した動きになるのか」を考えながらプログラムを作成します。つまり「何をしたら、どうなるか」を常に考えるので、物事を順序立てて考える論理的思考が身につきます。
さらに、論理的に考えることで物事の本質的な部分を理解できるようになります。このような思考方法はプログラミング的思考といい、プログラミングだけに限らずあらゆる場面で役に立ちます。
コンピュータへの理解が深まる
ITの普及により、パソコンやスマートフォンなど多くのコンピュータが使われるようになりました。普段何気なく使っているコンピュータがどんな仕組みで動いているのか気になりませんか？
プログラミングを学ぶことで、コンピュータが動く仕組みを知ることができます。コンピュータが動く仕組みを知れば、デジタル機器を活用する幅が広がることもメリットの1つです。
就職や転職に活かせる
プログラミングは就職や転職に活かせます。社会のIT化が進む一方、IT人材の不足は深刻な問題です。そのためプログラミングを学んで自分の市場価値を高めることにより、多くの企業から必要とされる人材になれるのです。
またプログラミングを副業として行う人や、フリーランスエンジニアとして独立する人も存在します。会社の給料だけに頼らず自分の力で収入を得られるようになることも、プログラミングを学ぶ大きなメリットの一つです。
このように就職・転職を有利に進めたり、副業で収入を得たりと将来の選択肢を増やせることがプログラミングを学習する大きなメリットです。
プログラミングをとりまく将来の姿
プログラミングを取り巻く将来は、以下のように変化していくと予測できます。
- IT人材が不足する
- 学校教育での必修化により一部の人だけの技術ではなくなる
IT人材が不足する
社会のIT化が著しく進んでいますが、ITを用いたシステムや製品を作る人材は不足しているのがIT業界の現状です。IT化はこの先さらに進むため、それに応じて人材不足の傾向はさらに深刻になると予測されます。
優秀な人材には高い給与を提示する企業も多く、プログラミング学習への人気はさらに高まっていくでしょう。
学校教育での必修化により一部の人だけの技術ではなくなる
IT人材が不足する一方で、プログラミングは一部の人だけができるスキルではなくなっていくと予測できます。
プログラミングが学校教育に導入されるようになったからです。2020年に小学校で、2021年には中学校でそれぞれプログラミングが必修科目となりました。さらには2022年に高校でも必修となっています。
プログラミングを学校で学んだ子どもたちが社会に出る10〜15年後には、プログラミングができることは当たり前になると予測できます。もしプログラミングができないとなれば、ビジネスシーンで簡単に遅れをとってしまうことでしょう。
ますます変化していく社会に対応するためにも、積極的にプログラミングを学ぶ姿勢は全ての人に必要になるのです。
プログラミングをどのように学ぶべきか知りたいあなたへ
今後はプログラミングを使う職業に就くか就かないかを問わず、プログラミングスキルを身に付けておくことが大切になります。
義務教育でのプログラミング必修化をきっかけに、プログラミングの基礎ができて当たり前の社会がすぐそばまで来ているからです。またプログラミングスキルを活かして、副業で収入を得るといった選択肢もあります。
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プログラミングを行う職業
プログラミングを行う職業の例は以下の通りです。
- Webデザイナー
- プログラマー
- エンジニア
- データサイエンティスト
Webデザイナー
Webデザイナーは、Webサイトのデザインやコーディングを一貫して行う職業です。HTMLやCSS、JavaScript、PHPなどを用いてWebサイトを作成します。
Webデザイナーが作るサイトには、機能性・利便性はもちろん、見た目の美しさやおしゃれさにもクオリティが求められます。
プログラマー
プログラマーは「システムや製品を動かすプログラムを組む」仕事です。プログラマーに求められるスキルはプログラムの効率や動作の安定性、動作速度などを考え、最適な手順でプログラムを実行できるコードを書くことです。
そのためにプログラマーは多くの知識や技術に精通し、手足のようにプログラミング言語を扱える必要があります。
エンジニア
エンジニアは製品やシステムを作るプロジェクトをまとめる職業です。エンジニアが行う業務はシステムの設計やプログラマーへの作業の割り振りなどが主ですが、エンジニア自身がプログラミングを行うこともあります。
エンジニアには「システムエンジニア（SE）」や「Webエンジニア」など様々な種類があり、それぞれで行っている仕事が異なります。
Webエンジニアの中にも種類があります。より詳しく知りたい方はこちらの記事が参考になりますので併せてお読みください。
Webエンジニアとは？全7種類の業務内容と必要なスキルを紹介
データサイエンティスト
データサイエンティストは、AIやビッグデータを駆使して様々な分析を行う職業です。データの収集のみを行うのではなく、集めたデータから得られる情報を分析して改善していく力が求められます。
データサイエンティストは現状まだまだ少ないため希少価値が高く、収入も高い傾向にあります。
プログラミングは稼げる？
プログラミングは稼げる仕事かというと、「どちらとも言えない」が正直なところです。プログラミングを行う仕事の給与額は、職種や扱う言語によって大きく差があります。
職種による収入の違い
以下の資料は経済産業省による、IT関連の職種別平均年収とスキル標準レベルのグラフです。
エンジニアを取りまとめるプロジェクトマネージャーのような管理職の平均年収は、約891万円であるのに対し、コンテンツクリエイター/デザイナーの平均年収は約411万円です。職種によって年収で500万円（月収で40万円程度）の差があることがわかります。
プログラミング言語の種類
プログラミングによってコンピュータを動かすには、専用の言語を使用する必要があります。このときに使用する言語のことをプログラミング言語といいます。プログラミング言語の種類は多岐にわたり、それぞれ得意とすることが異なります。それでは、具体的にどのようなプログラミング言語があるのかについて見ていきましょう。
このうちHTMLとCSSは厳密に言うとプログラミング言語ではありません。しかしHTMLとCSSはWebサイトの制作に欠かせない言語であるため、ここではプログラミング言語の一例として挙げています。
プログラミング言語はそれぞれできること・得意とすることが異なるので、目的に合わせて最適な言語を選択する必要があります。言語ごとにどのような場面で使用されているのか、次の項目で詳しく見ていきましょう。
プログラミングでできること
プログラミングによって、おもに以下のようなことが行われています。
- Webサイト制作
- スマホ（OS開発）
- アプリ開発
- ゲーム開発
- AI開発
- 業務効率化・自動化
プログラミングによってコンピュータを動かすには、専用の言語を使用する必要があります。このときに使用する言語のことをプログラミング言語といいます。
プログラミング言語の種類は多岐にわたり、それぞれ得意とすることが異なります。それでは、具体的にどのようなプログラミング言語があるのかについて見ていきましょう。プログラミング言語には数多くの種類があります。
Webサイト制作
HTML、CSS、JavaScript、PHPなど
プログラミングはWebサイト作成に使用されています。このようにWeb上に表示するサイトやページを作成することを総称して「Web制作」といいます。
スマホ（OS）開発
C言語、C++、Rust（Android）、Swift（iOS）など
プログラミングはスマートフォンに搭載されるOSの開発にも使われています。普段何気なく使っているスマホもプログラムによって動いているのです。
アプリ開発
JavaScript、Java、Ruby、Pythonなど
プログラミングはアプリの開発にも使われています。アプリにもWeb上で動くアプリやスマホアプリなどの種類があり、それぞれ使用する言語が異なります。
ゲーム開発
JavaScript、PHP、Python、Ruby、C++、C#など
プログラミングはゲーム開発にも用いられています。ゲーム開発では複雑なプログラムを組むため高い技術が必要ですが、その分やりがいのある仕事といえます。
AI開発
Python、Java、JavaScript、C++など
プログラミングはAIの開発にも使用されます。AIを用いた製品はSiriやアレクサ、Pepperのような、人間と会話ができるロボットが代表的です。近年では技術が進み、自動運転技術や医療現場などにもAIが使用されています。
業務効率化・自動化
Python、VBAなど
プログラミングによって業務を効率化することも可能です。メール操作やブラウザの操作など、単純作業を自動化することによって業務の効率化を図れます。
このようにプログラミングはいたるところで使われています。これまでプログラミングに縁がなかった方も、実際にどんな場面でプログラミングが使用されているのかを知ると身近に感じたのではないでしょうか。
プログラミングの勉強方法
プログラミングの勉強方法にはおもに以下の方法が挙げられます。
- 書籍を使う
- オンラインの教材を使う
- スクールに通う
書籍を使う
「プログラミング入門」のような書籍を用いれば、2,000円〜3,000円ほどの費用でプログラミングを学ぶことができます。書籍は出版元や著者が明示されているので、正確な情報を得られることが特徴です。
書籍でプログラミングを学習するメリットは、自分のペースで学習を進められることです。また書籍は手元に置いておけるため、学習の振り返りをすぐに行えるほか、つまづいたときには素早く参照することができます。
書籍でプログラミングを学習するデメリットは、学習中の疑問を質問できる人がおらず挫折しやすいことです。また書籍の情報は一度買うと更新されないため、最新情報を追いづらいという欠点もあります。
初心者におすすめのプログラミング入門書籍
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オンライン教材を使う
オンラインの教材を用いることもプログラミングを勉強する方法の一つです。オンライン教材は種類が多く、中には無料でプログラミングを学べるものも存在します。
オンライン教材でプログラミングを学習するメリットは、手軽にプログラミングを学習できることです。動画形式の教材やゲーム感覚でプログラミングを学べるサービスも存在するので、プログラミングの入門には最適です。
プログラミング初心者におすすめの教材は次の2つです。
さらに実用的な学習をしたい方には次の2つの教材がおすすめです。
オンライン教材でプログラミングを学習するデメリットは、体系的な学習には向いていないことです。オンライン教材の多くは学習する部分を絞っているので、プログラミングを体系的に学習するには向いていないのです。
オンライン教材は部分的な学習に適しているので、あくまで基礎的な学習として使うことがおすすめです。より実用的な知識を身につけたい方には、スクールに通うという方法もあります。
スクールに通う
プログラミングを効率的に学びたい人はスクールに通うことがおすすめです。
プログラミングスクールで学習するメリットは、基礎的な知識から実務的な技術までを一貫して学べることです。また学習中の疑問は講師やメンターに質問できるほか、一緒に勉強する仲間を作れるためモチベーションの向上にもつながります。
プログラミングスクールで学習するデメリットは、授業料が高額であることです。スクールによっては数十万円ほどの受講料が必要となる場合もあります。
プログラミングスクールは数多く存在するため、どんなスクールが自分に合っているかよく考えないと受講後に後悔してしまうかもしれません。受講を申し込む前に、目的に合わせたスクールの選び方を知っておきましょう。
以下の記事で目的別におすすめのスクールを紹介しています。スクールに興味のある方は併せてお読みください。
人気のあるスクールを知りたい方向け
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プログラミングの将来性
プログラミングはこの先もっと身近なものになると予想されます。その理由は次の2つです。
- IT人材の不足
- 学校教育でのプログラミング必修化
IT人材の不足
社会のIT化は著しく進んでいますが、ITを用いたシステムや製品を作る人材は不足しているのがIT業界の現状です。優秀な人材には高い給与を提示する企業も多く、プログラミングを学習する人気が高まる理由となっています。
学校教育のプログラミング必修化
IT人材不足の影響を受け、プログラミングの学習は学校教育にも導入されています。2020年に小学校で、2021年には中学校でそれぞれプログラミングが必修科目となりました。さらには2022年に高校でも必修となり、今やプログラミングは一部の人だけができるものではなくなりつつあると言えます。
これらの背景から、プログラミングの学習はこれからより盛んになっていくでしょう。今の子どもたちが社会に出れば、プログラミングができることは当たり前です。プログラミングができなければ、簡単に遅れをとってしまうでしょう。これからますます変化していく社会に対応するためにも、新しい技術を学ぶ姿勢は必要不可欠です。
まとめ：プログラミングはこれからの時代に必須になる
プログラミングとはプログラムを作ることです。専用の言語を用いてコンピュータに指示をするプログラミング技術は、あらゆる製品やシステムに利用されています。
プログラミングを学習することで得られるメリットは、論理的思考力の獲得やコンピュータへの理解が深まることです。さらにプログラミング技術を身につければ、就職・転職にも活かせます。
IT化が進む現代、変化していく社会に対応するためにはプログラミングを学習する必要があります。プログラミング技術を身につけて、実力をあげていけば高収入を得ることも夢ではありません。自分の将来を見据え、プログラミングを学習してみてはいかがでしょうか。
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