サーバーへ（画像やHTMLファイルなどの）データを転送するためには、FTPの利用が必要になります。しかし、FTPの仕組みや利用するための手段がよくわからない場合があるでしょう。
この記事ではFTPの仕組みをわかりやすく解説し、安全にサーバーへとファイル転送を行う手段を紹介します。
- FTPの概念や仕組み
- FTPを用いるデメリット
- 無料で使えるオススメのFTPソフト
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目次
FTPとは？
FTP（File Transfar Protocol）とは、サーバーと自分のPCの間でファイルの転送を行う際に必要となる通信プロトコルのことです。通信プロトコルとは「通信する際の約束ごと」のことで、手順や規格などが決められています。
なおFTPを利用する際に、サーバーに接続されるPCを「クライアント」と表現します。よく使われる用語ですので覚えておきましょう。
FTPの仕組み
FTPでファイルを転送するためには、FTPソフトを利用してクライアントとサーバーを接続する必要があります。FTP接続の仕組みを、下に図解しておりますのでご覧ください。
上のようにFTPソフトを開きサーバーへログインするためのID・パスワードを入力すると、FTP接続が実行されます。またサーバーとクライアントの通信経路を「コネクション」と呼びます。
FTPでは2種類のコネクションを利用します。ひとつはIDやパスワードなどログイン情報を扱う「制御用コネクション」。もう一つはファイルを送信する「データ転送用コネクション」です。
FTPサーバーの種類
FTPサーバーには「anonymousサーバー」と「anonymousサーバー以外のサーバー」の2種類があります。
anonymousサーバーとは匿名で利用できて、誰でもファイルをダウンロードできるFTPサーバーです。研究機関や官公庁などの情報公開に利用されています。一方、anonymousサーバー以外のサーバーはアクセスする際にIDとパスワードを必要とします。サーバーへのアクセス後、ファイルのアップロードやダウンロードが行えるようになるのです。
クライアントで作成したWebサイトのデータを保管するためには、anonymousサーバー以外のサーバーを利用します。
FTPを利用してできる3つのこと
FTPを利用してできることを3つ紹介します。
1. ファイルのアップロード自分のファイルをサーバーへアップロードできます。画像やテキストなどWebサイトのファイルをサーバーへアップロードすれば、ブラウザを通して世界中の人がWebサイトを閲覧できます。
2. ファイルのダウンロードサーバーに保管されているファイルをクライアントへダウンロードできます。ダウンロード機能を利用すれば、クライアント間でサーバーを経由してファイルの共有も可能です。
3. サーバーに保管されているファイルの管理FTPソフトを利用してサーバーに保管されているファイルの管理ができます。具体的には保管されたファイルの確認や移動、変更などをクライアントの画面上で簡単に行えるのです。
FTPのデメリット
FTPのデメリットとして、通信内容が暗号化されない点が挙げられます。そのため第三者の介入によって、通信内容が外部へと漏れてしまう危険性があるのです。たとえばIDやパスワードが外部に漏洩してしまい、サーバーへと不正アクセスされてしまうケースを考えてみましょう。サーバーに保管されたデータが勝手に書き換えられたり、ダウンロードされたりするリスクが起こりうるのです。
こうしたリスクを回避するためには、FTPに代わる安全な手段をとる必要があります。FTP の代替手段として使用されているのが「SFTP」や「FTPS」といった通信プロトコルです。こうした通信プロトコルを利用すれば、ファイルを暗号化して安全にやりとりができます。
SFTPとFTPSの違い
SFTPとFTPSはともに通信内容を暗号化することにより、FTPのデメリットである「セキュリティの弱さ」を補える代替プロトコルです。FTPSとSFTPの大きな違いはコネクションの数にあります。
FTPSはFTPと同じく制御用と転送用の2つのコネクションを使います。しかし、この2つのコネクションを切り替えるタイミングで、セキュリティリスクが高まってしまうのです。一方、SFTPはコネクションの数が1つのため、コネクションの切り替えが発生しません。そのためFTPSよりもセキュリティの確保をしやすい面があります。セキュリティ強度の高さから、現在ではSFTPの利用が主流となっています。
FTPソフトを導入する際も、SFTPに対応しているかどうかを選ぶ基準にするとよいでしょう。
無料で使えるおすすめのFTPソフト3選
ここでは無料で使えて、安全性の高いFTPソフトを厳選してご紹介します。紹介するソフトは以下の3つです。
- FilleZilla
- FFFTP
- CYBERDUCK
それぞれのFTPソフトの特徴を解説します。
1.FileZilla
FileZillaは今回紹介する中でも最もおすすめできるFTPソフトで、Windows・MacどちらのOSでも利用できます。
FileZillaを利用するメリットは、データのやりとりが非常に快適である点です。転送速度が速かったり、大容量ファイルを転送してもエラーが発生しなかったりとストレスなく利用できます。また、SFTPに対応しておりセキュリティ面も万全です。
一方のデメリットは、多機能すぎるために使い方に少々戸惑ってしまう可能性があることが挙げられます。
2.FFFTP
FFFTPは国内で多くのユーザーに使われており、非常に知名度の高いWindows専用のFTPソフトです。
FFFTPを利用するメリットは、ドラッグ&ドロップで簡単にファイルのアップロード・ダウンロードができる操作性のよさです。利用ユーザーの多さからネット上で情報を集めやすく疑問点を自力で解決しやすい面もあり、使いやすいFTPソフトといえます。
しかし、FFFTPのデメリットはSFTP非対応なことです。FTPSには対応していますが、SFTP対応のソフトと比較するとセキュリティ面で見劣りします。
そのため当サイトではFFFTPよりFilleZillaを推奨しています。
3.Cyberduck
Cyberduckは扱いやすいFTPソフトを探している方におすすめです。FillZillaと同様にWindowsとMacのいずれのOSにも対応しています。
Cyberduckを利用するメリットは、初心者でも直感的に利用できるように親切な設計が施されている点です。シンプルな管理画面と最小限の機能で構成されており、ストレスなく利用できます。
一方のデメリットは、FilleZillaと比較してスペックがあまり高くない点です。転送速度が速くないため、大容量のファイルの転送においては時間がかかってしまいます。
扱いやすさが魅力のソフトですが、サイズの大きなファイルをやりとりするならばFileZillaの方が適しているでしょう。
まとめ
この記事ではFTPの仕組みやできることについて解説しました。FTPを利用すればPCとサーバーの間でファイルの送受信ができます。FTPを利用するためにはFTPソフトが必要です。
この記事で紹介したおすすめのFTPソフトを下の表にまとめておりますのでご覧ください。
| FTPソフト名 | 特徴 | |
| FileZilla | メリット |
|
| デメリット |
| |
| FFFTP | メリット |
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| デメリット |
| |
| Cyberduck | メリット |
|
| デメリット |
|
それぞれのソフトのメリットとデメリットを参考にした上で、自分に適したFTPソフトを導入してみましょう。
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