毎日20:00まで残業、帰宅後も深夜まで書類作業。休日は疲れて寝るだけ。「お金も時間もないし、どうせ変われない」と諦めかけていた23歳の保育教諭が、プログラミング学習を通じて少しずつ変わっていった。今では副業で案件を獲得し、開発の仕事にも携わるように。変わったのは、スキルだけじゃなかった。
残業と書類に追われた保育教諭4年目の日々
──当時の職場はどんな環境でしたか?
23歳で、保育教諭として新卒入社して4年目でした。シフト制で、早い日は6:30、遅い日は9:30の出勤だったんですが、何時に家を出ても20:00頃までは職場にいて、ほぼ毎日残業で。同期もいなくて、職員はほぼ20代で、中堅と呼べるような先輩もいない職場でした。
──頼れる人が近くにいない状況だったんですね。帰宅後はどうされていたんですか?
ご飯を食べてお風呂に入ったら、次の日の準備や書類作業で24:00まで仕事して、そのまま寝て、起きて職場に行っての繰り返しです。休日は疲れて寝続けるのみでした。
4年目になってやっとクラスをまとめたり他の先生を統括する立場になってきたんですが、その分責任も仕事も増えて、毎年子どもたちも変わるので「いつも通りの業務」というものがなくて。
このままでいいのか、結婚もしたのに、これから子どもができたとしても時間をつくってあげられない、親孝行もろくにできていないという言いようのない不安がずっとありました。
──その頃、プログラミングを学ぶことは考えていましたか?
実は1度、別のスクールに行ったことがあったんです。でも、うまくいかなくて。「先立つものもないし、スクールに行ってもダメだったし、お金も時間もないし、どうせ変われないだろう」って、ずっと思っていました。
必死についていく中で、「悩んでるのは自分だけじゃない」と気づいた
──それでも、もう一度やってみようと思ったきっかけはなんだったんですか?
Instagramで声をかけていただいて。最初はどうせ勧誘だと思っていたんですが、無理な押しつけじゃなくて、悩み相談みたいな形でいろいろ聞いてもらえて。
私、すごく優柔不断なんですけど、何度も話を聞いてくれて、自分のペースに合わせてもらえたことが背中を押してくれました。
──学習が始まってみて、いかがでしたか?
前回のスクールで習ったことが全然通用しないくらいレベルが高くて、最初はついていくのに必死でした。
でも、とにかく楽しくて。休憩中に講師の方や他の受講生の方と話す中で、悩んでいるのは自分だけじゃないんだって、すごく勇気をもらえました。
──「どうせ変われない」と思っていたとおっしゃっていましたが、学んでいく中でその気持ちは変わりましたか?
「やらなきゃ」という気持ちより「やりたい」気持ちが強くなっていきました。
パソコンに触れない時間でも、記事を読んだりAIに質問したり、通勤のスキマ時間も自然に使えるようになっていて。リスキリング制度で費用の負担を抑えられたので、経済的な不安も少なくて、落ち着いて学習できました。
副業で案件を獲得。そして、「辞めても生きていける」という安心感
──今、仕事や収入面ではどんな変化がありましたか?
副業で取り組んでいて、営業のことも最初は全くわからなかったんですが、勇気を持って声をかけられるようになって、案件もいただけるようになってきました。
自分に自信がついて、今は業務効率化に向けた開発関係にも携わらせてもらっています。それと、保育という専門職なので、ずっとこの職場を辞めたら終わりだ、というプレッシャーがあったんですよね。でも今は、辞めても別の仕事につける、学習しているという安心感があって。それが一番大きい変化かもしれないです。
──日常の中で「変わったな」と感じる場面はありますか?
カフェ巡りがもともと好きで、そこでWebデザインの仕事をしている話をしたら、Instagram投稿の案件をいただけたり、サイトにも興味を持ってもらえるようになって。今まで人見知りもあって、お店の方に話しかけることなんて絶対しなかったんですが(笑)それが変わっていました。
──これから挑戦してみたいことはありますか?
今の職場で、業務をどこまで効率化できるか試してみたいです。うまくいけば、そこから他の園へ売り込んで、働きにくさを感じている保育職の方の負担を少しでも減らせたら、と思っています。